2010年10月13日水曜日

1.3 そもそもの“いまの時点で”独自のシステムが必要?







システムを作ろうと思ったとき、まず本当に、御社独自のシステムは必要でしょうか?
  • 紙、電話と人手でがんばる
  • Excelで台帳を管理してみる
  • 市販のソフトやASP(最近はSaaSとか、クラウドとか言ったりしますが)を使ってみる
大企業の場合、事業の立ち上げ準備と並行してシステムを作ることもありますが、中小企業ではそこまで人、お金のあるケースは稀です。
また、一度に進めようとしたならば、お勧めしません。




なぜなら、何をしたいのか?わからないのに、システムを作っても失敗します。
何をすればいいのか、誰に聞けばいいのかもわからない状態で、成功するはずがありません。


具体的な失敗例(ほんの一例)
  • 使わない画面を作ってしまう(費用と時間が無駄になる)
  • 業務では利用できないシステムができてしまう(入力の手間が多過ぎ、そもそも業務の流れとシステムが合わない、システムを入れる大きな理由が満たせない)
  • 予算超過、スケジュール超過、関係者不機嫌(何を作ればいいか、自分の中でも整理できていないので、指示が振れ、業者は不満を、費用かスケジュールが遅延して、社内にも「こんなはずではなかった」感が漂う
  • 作ったものの、「うまく行っているのか」「マズい事態」なのかもわかりません。評価の軸がないからです。



一旦、立ち止まりましょう。


さらに、「うちはちょっと特別だから」。


たしかに会社が違うので、同じ業種でもそれぞれ違うやり方をしているでしょう。でも、いまの作業の流れそのままで、システムを作るより、作業の分け方、やり方を変えたほうが、ずっと安上がりで、効果的な場合も多くあります。「単に慣れているから」 というだけで、いまの業務をそのままにして、システムを作るのは、うまくいかない典型的な例の1つです。


その上で、
  • 人件費と比較して安い
  • このまま人手で作業していると、大きな機会損失が発生する


いずれかの条件を見たし、さらに「作った費用は8〜10ヶ月以内に回収できる」くらいを目安に、独自システムの開発に踏み切りましょう。
あとあと、追加機能やシステムの運用で費用はかかります。最初の開発だけで、当初予算のすべてを使い切ることのないようにしましょう。


費用がかかりすぎる場合や途中まではわかっているけど、その先は見当がつかない場合、はじめからすべてを作る必要はありません。まずは効果が高いもの、緊急性が高い業務から、少しずつ段階を追って開発していくことも考えましょう。


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